今回紹介するランニングコースは、大阪府茨木市にある元茨⽊川緑地です!
元茨⽊川緑地は、廃川となった茨木川の跡地を整備した5kmの緑地です。
四季折々で豊かな変化に富み、大阪みどりの百選にも選ばれています。
高橋交差点から北側は川端通り、南側は桜通りという名前でも知られており、地元ランナーに人気のコースです。
コースの写真を載せているので雰囲気もわかると思います!
橋跡や樋跡など、かつて川だったころの名残もあるので、あわせて紹介していこうと思います。
コース概要
- 場所:大阪府茨木市
- 距離:往復10.4km
高橋交差点から北に向かってスタートし、北端の安威川茨木川合流の碑付近で折り返し、南端の沢良宜公園で再び折り返し、スタート地点の高橋交差点でゴールするコースです!
スタート地点は阪急茨木市駅やJR茨木駅、茨木市中央公園駐車場から近い高橋交差点に設定しましたが、JR総持寺駅に近い北端からスタートしたり、大阪モノレールの沢良宜駅に近い南端からスタートするのもよいと思います。
コースへのアクセス
電車で行く場合
一番近いのは阪急の茨木市駅で、スタート地点の高橋交差点まで550mほどです。
JRで行く場合は一番近いのはJR茨木駅で、スタート地点の高橋交差点まで900mほどです。
コース北端からスタートする場合、一番近いのはJR総持寺駅で、北端の安威川茨木川合流の碑まで1kmほどです。
コース南端からスタートする場合、一番近いのは大阪モノレールの沢良宜駅で、南端の沢良宜公園まで750mほどです。
車で行く場合
スタート地点の高橋交差点付近に茨木市中央公園駐車場があります。
地下駐車場で、川端通り沿いに入口があります。
駐車場から出ると、いきなり神社の境内でびっくりしました!
コース風景
高橋交差点から北向き(旧茨木川の上流方向)にスタートです!
ここから北側は川端通りともよばれています。
今も残る高橋の欄干にはいばらき童子くんの像がたっています。
スタートしてすぐに道が左右に分かれています。
自転車は右の道だけですが、歩行者はどちらもとおることができ、どちらを選んでも同じところで合流します。
今回は右の道を走り、折り返して戻ってくるときに左の道を走ることにしました。
右の道はちょうど旧茨木川の堤防の上を走るようになっています。
川端康成の小説をモチーフとした『葬式の名人』という映画のロケ地であるという説明がありました。
川端康成は三歳から十七歳まで茨木で過ごしています。
茨木川沿いは学生時代の川端康成が通学した道で、川端通りにその名前を残しています。
右手側には茨木神社の境内が見えます。
六軒町橋跡と記載された石碑がありました。
スタート地点の高橋もそうですが、元茨木川緑地にはかつて茨木川にかかっていた橋の跡がいくつも残っています。
「緑道を眺める元茨木川緑地」という案内板がありました。
大阪府内100箇所のビュースポットを選定したもののひとつだそうです!
QRコードはこちらのサイトのURLでした。
丹波橋の下をくぐります。
丹波橋という名前は丹波につづく亀岡街道への道にあったからだそうです。
丹波橋の脇に欄干のようなものが残っていました。
コース横の公園のところに旧佐助屋敷という石碑がありました。
佐助というのは、戦国武将で千利休七哲のひとりである織部焼考案者の古田織部の幼名だそうです!
へうげもので有名ですね。
古田織部は茨木城主であった中川清秀の妹を妻とし、ここに居を構えていました。
屋敷跡のすぐ近くに、佐介樋跡の石碑がありました。
ここから古田織部の屋敷に茨木川の水がひかれていたようです。
車道を挟んだ反対側に川端康成文学館がありました。
(わかりにくいですがオレンジの外観の建物です)
元茨木川緑地の案内図がありました。
アップにしてみたところ。
元茨木川緑地は案内図の上に記載されている緑の道路です。
案内図の下に記載されているのが安威川で、右側(北側)で茨木川と安威川が合流しています。
茨木川が廃川となるまえの流路を赤色の線で記載しました。
黄色の線は昔の安威川で、現在より湾曲した流路になっています。
茨木川と安威川を合流させて茨木川を廃川とし、安威川を直線化したのは、たびたび茨木に被害をもたらした水害への対策のためです。
川端通りジョギングコースというコースのスタート地点の案内板がありました。
ゴールは高橋交差点なので、ちょうど今まで走ってきたコースになります。
草で見えにくいですが、田中橋跡の石碑がありました。
田中橋跡は信号のある交差点になっていて、元茨木川緑地は対角線の向こう側に続いています。
田中橋跡から北側は、川筋が分かれたり合流するのをあらわすような道になっています。
公衆トイレがありました。
元茨木川緑地の北端まで来ました!
奥の階段をのぼると茨木川が流れています。
階段を上がったところに安威川茨木川合流の碑がありました。
影になって見えにくいですが、左手にある大きな石が安威川茨木川合流の碑です。
右側に流れているのが茨木川で、かつてはここから左側(南側)にカーブして流れていました。
コースに戻って折り返して来た道を戻ります。
茨木神社横のコースが上下で分かれているところまで戻ってきました。
最初に上の道(左側の道)を走ってきたので、今回は下の道を走ります。
白くてきれいな道です。
上の道は土手を走ってるみたいで楽しかったですが、下の道も川を走っているようで楽しいです!
高橋の交差点まで戻ってきました。
アンダーパスで橋の下を走れるようになっています!
アンダーパスのなかは少しひんやりしていました。
壁には昔の高橋交差点の風景画がありました。
川の水が流れ、水路として舟もとおっていたことがわかります。
アンダーパスからあがったところ。
ここから南側は桜通りともよばれています。
右手に見えるのは2023年にオープンした複合施設のおにクルです。
寺町橋跡の石碑がありました。
信号のある交差点を対角線の向こう側に渡ります。
茨木童子の像がありました。
高橋の欄干にもありましたが、茨木市のマスコットキャラになっているようです。
新庄橋跡です。
奥に見える阪急電車のガード下をくくります。
公衆トイレがありました。
交差点にあやめ橋跡の石碑がありました。
あやめ橋は茨木川が廃川となったあとにできた橋です。
廃川となったあとすぐに緑地として整備されたわけではなく、しばらくは高い堤防があって川跡を横断するのは苦労する状態だったそうです。
道路横に川の流れを再現するような小川がありました。
このときは水が流れていませんでしたが、流れているととても涼しそうです。
健康歩道がありました。
ここ以外にも元茨木川緑地に健康歩道が数か所あります。
足つぼを刺激してランニングの疲れをとるのもよさそうです。
道路向かいに沢良宜東池樋跡の石碑がありました。
樋とは川の水を取り込んだり放出する水路のことで、ここ以外にもコース上にはたくさんの樋跡が残っています。
ときに大きな水害をもたらした茨木川ですが、さまざまな用水として地域を支えていたことが伺えます。
佐和良義神社手前に公衆トイレがあります。
さらにその手前には水飲栓がありました。
コース上に自販機が少ないのでありがたいです。
沢良宜城跡の説明がありました。
説明によると当時の乗馬訓練の馬場が今も佐和良義神社に残っているとのこと。
こちらがその馬場跡といわれている道。
たしかに一直線の道が奥のほうまでつづいていてそれっぽいです。
沢良宜橋跡の石碑です。
小宮橋跡の石碑。
高浜橋跡の石碑。
石碑の前には橋の欄干のようなものが残っています。
新高浜橋跡の石碑。
当茨木川には多くの橋がかかっていたことが伺えます。
太鼓橋の奥には梅林があります。
こちらの2体の狛犬(?)はもともと市役所前の中央公園にありましたが、おにクル建設にともなってこちらに移動してきたそうです。
元茨木川緑地南端の沢良宜公園まで来ました!
ここで折り返し、もと来た道を戻ります。
公衆トイレや自動販売機も公園周囲にあるのでここで休憩するのもよいと思います。
来た道を戻ります。
大阪みどりの百選の石碑がありました。
高橋の交差点まで戻ってきてゴールです!
10.4kmでした。
走った感想
数キロにわたって続く自然の道を走るのはとても新鮮でした!
自然が多いという点では緑地公園と似ていますが、緑地公園内の周回と違って風景がどんどん変わるので走っていて飽きません。
川だったころの橋や樋の石碑がいくつも残っているので、茨木の歴史を感じることができました。
外灯が整備されていてすぐ近くが住宅街なので、夜も安心して走ることができそうです!
難点をあげるとすると、何箇所か信号があるので止まらずに走りこみたいという人にはむいていないかもしれません。
自然を感じることができるという公園コースと、景色が変わって楽しいという市街地コースの良いところを合わせたような、本当に素晴らしいコースでした!
トイレ
元茨木川緑地には公衆トイレがいくつもあるので安心です!
ただ紙がなかったり、なかには小用トイレが外から見えるつくりのトイレもあります。
きれいなトイレを望む場合は、コース中央辺りであればおにクル、南端付近であれば沢良宜駅、北端付近であれば少し離れますが中央図書館のトイレを利用するのがよいと思います!
(おにクル、中央図書館には休館日があるのでご注意ください)
自動販売機
元茨木川緑地のコース上に自動販売機はほとんどありません。
ただ市街を走るコースなので、交差点で曲がった先や道をわたったところなど、少しコースから外れたらたくさんあるので水分不足で大変なことになることはないと思います。
南端の折り返し付近地点の沢良宜公園は、公園内外に自動販売機がいくつかあるので途中休憩をするのもよいと思います。
沢良宜公園前のお買い得な料金設定の自動販売機。
コース途中の沢良宜神社前に、無料で水が飲める給水器もあります。
近くの銭湯
コース北側の近くに極楽湯 茨木店というスーパー銭湯があります!
天然温泉やサウナ、レストランがあり、走ったあとのリフレッシュにぴったりです。
最新の営業時間や料金は公式ページでご確認ください。
周辺のおすすめスポット
エキスポシティと万博記念公園
エキスポシティはららぽーとEXPOCITYを中心とした国内最大級の大型複合施設です!
日本一の高さを誇る観覧車のオオサカホイール、水族館のニフレル、映画館もあります。
エキスポシティに隣接する万博記念公園は、1970年に開催された大阪万博跡地の広大な公園で、自然あふれる園内を歩くだけでも楽しいところです!
万博記念公園の外周は大阪でもっとも人気のあるランニングコースのひとつです。
スタート地点の高橋交差点からエキスポシティまで4kmほど。
高橋交差点ちかくの茨木市市役所から近鉄バスもでています。
西国第二十二番 総持寺
西国三十三所の第22番札所です。
西国三十三所とは、和歌山、大阪、兵庫、京都、奈良、滋賀、岐阜と2府5県にまたがる、三十三箇所の札所である寺院で、西国巡礼は日本最古の巡礼と呼ばれています。
今でいうスタンプラリーで、三十三所をめぐりながら御朱印を集めている人も多いです。
元茨木川緑地の北端の安威川茨木川合流の碑から約1.5kmほどで行けるので、ランニング後にお参りするのはいかがでしょうか。
川端康成文学館
ノーベル賞作家の川端康成を紹介している文学館です。
川端康成は3歳から旧茨木中学校(現茨木高校)卒業までをここ茨木市で過ごしており、川端康成の学生時代と昔の茨木の町並みにが知れて面白かったです。
展示品は多く見ごたえはありますが、館内は広くはないのでさっと回ることができます。
コース沿いにあるので、ランニングついでに訪れてみるのはいかがでしょうか。
入館は無料です。
以上、参考になればうれしいです!
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